「何もしない」が一番つらい説

心理学
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今日はマジで「何もしたくない」

きっと
全人類が一度は思ったことがあるだろう。

その気持ち、ものすごく分かる。

筆者は毎日そうだ。

もうホント「何もしたくない」

布団から出たくない。

目を開けるのすらダルい。

仕事のことを考えるなんて、もっての外だ。

ああ…
「何もしない」でお金が稼げたらいいのに…

そんな妄想ばかりが頭の中を駆け巡る。

では実際に
「何もしない」でお金が稼げる仕事があるとしたら
読者の皆様はやるだろうか?

もちろん、やる。
やらないわけがない。

だけど、そんなウマい話あるわけがないだろ。

きっとそんな風に怒られてしまうだろう。

しかし、実際には
そんなウマい話がある。

というか、あった。

ネットワークビジネスだとか
そういうヤバい仕事の話ではない。

科学実験のアルバイトの話だ。

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何もしないで20ドル

何もしないで20ドル

1950年代において、脳が正常に機能するには
様々な感覚刺激が必要であるという考え方が
心理学や脳科学の世界において通説になっていた。

それゆえに
カナダのモントリオールにあるマギル大学の
心理学者ドナルド・O・ヘッブは
長い間、ある疑問を抱き続けてきた。

脳を、外界からの刺激から完全に切り離したら
一体どうなるのだろうか?

つまり
本当の意味で「何もしなかった」時、人はどうなってしまうのか。

彼のその純粋な好奇心が
世にも恐ろしい実験を思いついた。

完全に音の断絶された防音室

置かれたベッドに
ただ横たわっているだけでいい。

手には手袋が
腕には段ボールで作った筒がはめられ

散光しか通さない磨りガラスのメガネをかけさせられた。

起き上がれるのは、食事とトイレに行く時だけ。

本当に「何もしない」。

そんな生活を一日20ドルでやってみないか?

彼は大学で、こんなアルバイトの求人を出した。

ちなみに、一日に20ドルという謝礼は
当時のアルバイトでは高額であった(普通の日給の2倍)

なので、すぐに22人の学生たちが
この募集に殺到してきてしまった。

それが悪魔の募集であるとも知らずに…

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感覚遮断で幻覚が見える

感覚遮断で幻覚が見える

結論から言おう。

この実験で3日間以上耐え抜いた被験者は一人もいなかった。

外界から一切遮断され、全ての感覚刺激を閉ざされて
「何もしない」でいることは、思った以上に地獄だったのだ。

アルバイトに参加した学生たちの何人かは
「何もしない」とはいえ、 隔離期間の間に “考えを巡らせて”
卒論の準備をしようとか、次の講義の計画を立てようとか
実際は心づもりをしていた。

だが実験が始まり
ある程度の時間が経った後には

被験者は何か特定の事柄について集中して考えることが全く出来なくなってしまった。

そして皆、一様に
空想に身を任せ、ボーっとした。

外界からの隔離が思考能力に重大な支障をもたらすことは明らかだった。

最終的に
アルバイトの学生たちは全員、幻覚を体験した。

突然、視界に移る色彩が変化したり

奇妙なパターン模様が見えたり

あるいはもっと複雑な幻覚(ジャングルに太古の動物がいるシーンや、袋を肩にかけたリスが雪の中をとぼとぼ歩いていくシーンなど)が見えたりした。

この実験によって示唆されたことは
感覚遮断は、ケタミンや大麻といったドラッグに近い効果を
“自然な状態” でもたらす不可思議な事実であり

このような事象は
研究者の間で「ソース・モニタリングの誤り」と呼ばれるらしい。

結果的に
この心理学者ドナルド・O・ヘッブによる外界隔離実験は
研究に新たな一分野を切り開いた。

その後の数年間で
同じような実験が何百回も行われた。

軍だけではなく、NASAもこの結果に関心を示したらしい。

なぜなら
長い宇宙旅行においては

この実験と同じ状況が生じても
決しておかしくはないのだから…

今回の結論

宇宙、こえぇ…

今日の記事はこれで以上になります!

次の更新をお待ちください!

《参考》
『狂気の科学 -真面目な科学者たちの奇態な実験-』
レト・U・シュナイダー(著)

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